継統法典

継統法典

第一章 総統位の継承

第一条 総統位は、クルーク氏の血統に属する男系の者がこれを継承する。

第二条 総統位は、クルーク本家に属する者から、次の順序により継承する。

 一 当代総統の子女

 二 当代総統の孫

 三 当代総統の兄弟または姉妹

 四 当代総統の伯叔父または伯叔母

 五 当代総統の甥または姪

第三条 前条各号の規定において、上位に属する者が不在であるか、総統の職務を遂行するにあたってその年齢または疾病が障害となる場合は、次の順位の者が総統位を継承する。

第四条 第二条各号の規定により継承権を持ち得る者が同一の順位内に複数いる時は、その中から、総統の職務を遂行するにあたってその年齢または疾病が障害となる者を除いて、帝国議会における三分の二以上の賛成を以て、総統位を継承する者を選出する。

第五条 当代総統が女子である時、その夫が初代帝国総統ロドルフ=クルークの直系子孫でない場合は、子女の有無に関わらず、第二条の三号から五号の規定に基づき、男系の者に継承する。

第六条 本家に継承権を有する者が不在の場合は、初代帝国総統ロドルフ=クルーク以降の世代に本家に属していた者によって創立された分家より、継承権者を選出する。

第七条 分家に属する者に総統位を継承する際は、次の順序により継承権者を選出する。

 一 分家の当主

 二 分家の当主の子女

 三 分家の当主の兄弟または姉妹

第八条 前条各号の規定により継承権を持ち得る者が同一の順位内に複数いる時は、その中から、総統の職務を遂行するにあたってその年齢または疾病が障害となる者を除いて、帝国議会における三分の二以上の賛成を以て、総統位を継承する者を選出する。

第九条 分家に属する者が総統位を継承した時は、その者及びその直系卑属を以て、第二条に定める本家の新たな主系とする。

第十条  前条の新本家において次代の総統位を継承すべき者が不在となった時は、直近の旧本家に属する者または初代本家より分立した分家に属する者を、第六条、第七条及び第八条の規定に準じて選出する。

第十一条  総統が崩じた時または当代総統の意思で生前に退位を行なった時は、継承権を有する者が直ちに即位する。


第二章 家

第十二条  総統、総統夫人、総統の未婚の子女または婚姻した男子で籍を変えていない子、総統の兄弟または姉妹、総統の父母、初代帝国総統ロドルフ=クルークの直系の子孫で分家を創立していない者及び創立された分家に籍を置かない者を本家に属する者とする。

第十三条  クルーク本家の男子は、婚姻し婿に出た時または分家を創立した時は、本家を離脱する。

第十四条  婚姻し婿に出た男子とその男系の子は、本家及び分家に継承権を有する者が一人も存せぬ場合は、帝国議会における三分の二以上の賛成を以て、総統位を継承することができる。

第十五条  クルーク本家の女子は、婚姻した時は、本家を離脱する。

第十六条  クルーク本家の女子は、分家を創立することはできない。

第十七条  総統に即位した女子は、在位中は、初代帝国総統ロドルフ=クルークの直系子孫以外の者と婚姻することができない。


第三章 総統職務の代行

第十八条 次代総統の決定に帝国議会の票決が必要となり、その決定が即座に行われない時や、短期の疾病等により一時的に当代総統がその職務を行えない時は、当代総統による委任を受けて、副総統及び内務卿がその職務を代行する。内務卿が代行し得る職務は、憲法の定めるところによる。

第十九条 前条の規定において、当代総統がその職務の代行を直接委任できない時は、クルーク家中の会議の議決をもって委任の決定を行う。

第二十条 総統職務代行の解除は、代行を要する状況の解消の後、直ちに当代総統がこれを宣言し、その宣言を以て行う。

第二一条 副総統が、第十八条の規定に基づき総統の職務を代行する際、副総統が代行できる職務は次に示す事項に限る。

 一 憲法に定める内務卿が代行可能な職務

 二 国家機関の廃止

 三 帝国議会の解散

 四 国家緊急事態において緊急に必要な指示

 五 地方公共団体の長の罷免

 六 臨時元帥への着任

 七 統合軍令部総長の選任または罷免


第四章 家中会議

第二二条 クルーク家中の会議は、次の事項を審議し、議決する。

 一 継承権者、当代総統、または次代総統候補者の年齢または疾病が、職務遂行の障害となり得るか否かの判断

 二 第十八条の規定に基づく、副総統及び内務卿への総統職務委任の承認

 三 その他、家則または法律により家中会議の権限に属せしめられた事項

​第二三条 家中会議は、次の議員を以てこれを組織する。

 一 当代総統及び総統夫人

 二 第二条に定める継承権を持ち得る全ての者

 三 先代総統または総統夫人

 四 第六条に定める全ての分家の当主

 五 副総統

 六 内務卿

 七 統合軍令部総長

 八 帝国議会大極院の議長及び副議長

第二四条​ 前条に定める議員に事故がある時は、次の定めに従い、予備議員がその職務を代行する。

 一 本家及び分家の者の予備議員は、各議員の第一秘書及び筆頭執事を以てこれに充てる。

 二 副総統、内務卿の予備議員は、各議員の第一秘書を以てこれに充てる。

 三 統合軍令部総長の予備議員は、議員の副官を以てこれに充てる。

 四 帝国議会大極院の議長及び副議長の予備議員は、各々大極院の議員の互選による。

​第二五条 最高裁判長は、家中会議の議長となる。

第二六条 議長は、会議の秩序を保持し、議事を整理する。議長は、表決に加わらない。可否同数の時は、議長の決するところによる。

​第二七条 ​家中会議は、当代総統がこれを招集する。

第二八条 総統が重度の疾病等により家中会議を招集できない時、または総統崩御により新総統が空位であり、家中会議によって代行者を決する必要がある時は、第二三条の一号、三号に該当する者及び二号の代表者からの連名による請求に基づき招集される。

​第二九条​ 家中会議は、議長を除き、一人以上の本家または分家に属する者と三人以上のその他の議員が出席しなければ、議事を開き、議決をすることができない。

第三十条 前条の規定において、第二三条一号から三号に定める議員及びその予備議員が一名も存せぬ場合は、同条四号から八号に定める議員またはその予備議員の全員が出席しなければ、議事を開き、議決することができない。

第三一条 家中会議の議事は、出席した議員の過半数を以てこれを決する。

​第三二条 ​家中会議の議事は、これを公開しない。ただし、その議事録及び議決の結果は、国家の公式の記録として、速やかに総統官邸に保存されなければならない。


第五章 法典

第三三条 ​この法典は、カルラディア帝国憲法第一次改正の施行の日から施行する。

​第三四条​ この法典の改正案は、家中会議の総議員の過半数の賛成を以て発議し、帝国臣民の総意の代表者たる帝国議会大極院の出席議員の三分の二以上の賛成を以てこれを決し、即時施行する。

​第三五条 第十八条の規定に基づき副総統及び内務卿が総統の職務を代行している期間中は、この法典を改正することはできない。

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