カルラディア帝国戦記 建国前夜編

―{建国前夜編}―

建国前夜

セカンドオーダーの謀反は、マティウスを支持していたガミラス臣民をも動かした。
特に中央で国に奉仕していた政治家や官僚、科学者や技術者は、過激派に牛耳られた本国に仕える意義はもはや無いと断じ、艤装中・改装中の航宙艦を使いクルークの下へ馳せ参じた。

謀反当時、軍部はこれを国家への反逆と見做し、政府の指示なく追撃を開始した。
ここでも、追撃艦隊に同行するふりをしてその背後を急襲、これを撃破・一部拿捕し、
クルークに合流する軍人もいたのだった。

これが、のちにカルラディアの礎を築く者たちである。



アベルト・デスラー総統の治世

ガミラス政権への過激派の台頭により、マティウスに賛同する者の多くは独立派に与した。

このことは、幼心にもアベルト・デスラーに、今は亡きマティウスの正しさを気付かせることとなった。


独立闘争の最中に急死した前大公エーリクに代わり、軍事政権が敷かれていたガミラス。
19歳になったアベルトは、過激派に担がれ「総統」に着任した。
何の偶然か、ロドルフ・クルークのカルラディア帝国「総統」就任と時を同じくして......。

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