【極秘】カルラディア帝国 第二次防衛計画

【極秘】カルラディア帝国 第二次防衛計画 


カルラン暦六年 五月 

帝国軍総司令部 

並びに警務省 


前文

 本計画は、我が国の戦力強化及びフルクファーラント大皇国の庇護下における領域拡大及びある程度の復興後に完全なる独立の回復を行う為に策定するものである。帝国各部門は、本計画に従い、戦力整備を進めること。


第Ⅰ章 本邦の現状について

 我が国は、先の海賊艦隊による襲撃を受け、軍民ともに甚大な損害を被った。このような現状にあって、我が国は復興の為に、主に戦力整備に関してフルクファーラント大皇国から支援と管理を受けることとなった。

 被害を受けた地域の復興に財源と労働力を投入できることとなったという点においては、我が国の利となるものであり歓迎すべきところである。他方、フルクファーラント大皇国側としては、我が国をいずれ大皇国の支配下に編入し、手先として利用するという企図のあることは、先の大皇国宰相と我が国外務大臣との会談や駐留艦隊の構成員面々の態度からしても明らかである。また、我が国は本支援プログラムの履行にあたり、独自戦力の研究開発及び整備において制限を受けることとなっており、このことが今後の我が国の防衛体制に与える影響は計り知れない。

 以上の点から、我が国は表向きの第二次防衛計画の他に、内部向け極秘扱いの本計画を決定し、これに基づく戦力整備を進めていくに至った。


① 襲撃前の戦力

・戦闘艦艇:計201隻

 ハイ級航宙駆逐艦 45隻

 デストリア級前期型航宙重巡洋艦 29隻

 デストリア級航宙重巡洋艦 9隻

 メルトリア級航宙巡洋戦艦 2隻

 クリピテラ級航宙駆逐艦先行生産型 6隻

 アウフバッフェ級宙雷艇 100隻

 潜層実験艦初期型 1隻

 潜層実験艦中期型(ハイ級改装) 2隻

 潜層実験艦後期型(ハイ級改装) 2隻

 宙警局配備用保安艦艇 5隻

・陸上装備

 高出力陽電子砲台 30基


② 襲撃時の損失

 第一艦隊所属デストリア級 2隻中破

 第一艦隊所属ハイ級 3隻撃沈

 第二艦隊所属メルトリア級 1隻中破

 第二艦隊所属デストリア級前期型 4隻撃沈

 第二艦隊所属デストリア級前期型 3隻大破

 第二艦隊所属ハイ級 16隻撃沈

 第二艦隊所属アウフバッフェ級宙雷艇 50隻撃沈

 予備艦隊所属ハイ級 9隻大破

 高出力陽電子砲台 12基全壊


③ フルクファーラント大皇国からの駐留艦隊を含めた現状の戦力

・第一艦隊:計59隻

 旗艦 メルトリア級航宙巡洋戦艦 総統座乗艦ロドルフィア

 ハイ級航宙駆逐艦 13隻

 デストリア級前期型航宙重巡洋艦 11隻

 デストリア級航宙重巡洋艦 4隻

 クリピテラ級航宙駆逐艦先行生産型 3隻

 アウフバッフェ級宙雷艇 25隻

 潜層実験艦後期型 1隻

・第二艦隊:計57隻

 旗艦 メルトリア級航宙巡洋戦艦

 ハイ級航宙駆逐艦 13隻

 デストリア級前期型航宙重巡洋艦 11隻

 デストリア級航宙重巡洋艦 4隻

 クリピテラ級航宙駆逐艦先行生産型 3隻

 アウフバッフェ級宙雷艇 25隻

・予備艦隊:計12隻

 旗艦 デストリア級航宙重巡洋艦

 ハイ級航宙駆逐艦 9隻

 デストリア級前期型航宙重巡洋艦 3隻

・駐留艦隊

 本土防衛用 80隻

 ハーマリア防衛用 80隻

 遠征補助用 20隻


④ 本邦周辺での遭遇可能性が考えられる驚異

・海賊、敵対生物、征服先の国家及びその同盟国、その他の敵対国家

・フルクファーラント大皇国


第Ⅱ章 本邦の方針 

 今後、周辺星系を征服・支配するにあたって、敵国軍を圧倒し、かつ広がった領域を確実に防衛できる戦力を整備する必要がある。ただし、征服にあたっては、敵対する実力組織の無力化と土地及び人民の制圧を主眼に置くものであり、積極的な殲滅や破壊を目指すものではないとする従来の方針を引き継ぐ。また、支配にあたっては、圧政を敷くのではなく現地の文化や生活を尊重した平等な支配を行う。このことは、十分戦力整備の進んだ後に大皇国駐留艦隊を撤退させる際の味方作りにも寄与することが期待される。

 我が国は、以上の方針に従い、計画遂行に必要な戦力を以下の通り位置づける。今後の装備開発及び戦力整備にあたっては、これらの要求を満たすものを企画すること。


① 必要な性能 

・航宙兵力:ガミラス艦及びフルクファーラント艦を大破させ得る火力を搭載するもの。また、少数対多数の戦いで同時に多数の敵を補足攻撃する能力を持ち、敵の攻撃を防ぐ防御力を持つもの。また、艦の数に頼らぬ戦術的な戦いを展開できる機動力を持ち合わせるもの。

・陸上兵力:敵の戦力が配備された土地に降下し、的確にこれを無力化し、制圧できる装備を搭載するもの。また、現地に降り立った我が軍の兵士の安全を確実に守ることができるもの。また、本星に配備する兵力として、本星の治安を維持し、外部からの脅威に対し対抗する最後の砦となり得るもの。

・航空兵力:敵地の制空権の確保を可能とする装備を搭載するもの。また、搭乗者の安全を確保した上で、敵戦力及び敵地に関する情報を偵察・収集可能なもの。また、航宙艦との連携により多目標同時補足を実現するもの。

・水上兵力:本星の治安を維持し、外部からの脅威に対し長期にわたり対抗できるもの。


② 前記の性能を確保する為に必要な措置

・イスカンダル製ゲシュ=タム・コアの技術を導入した改良型機関の実装

・大口径砲や速射砲の研究開発、生産、及び搭載

・データリンク及びマルチロックオン技術の開発及び実装

・生産ラインの早急な再整備

・ミゴウェザー・コーティングに代わり得る新しい防御機構の開発及び実装


 今後装備品は、これらの方針に従い研究開発・整備・運用されなければならない。


第Ⅲ章 今後の装備整備方針

 今後三年間で我が国は、帝国軍及び警務省において下記の装備を整える計画とする。なお、この計画は時々の情勢に鑑み、適宜の修正を要する。


① 航宙装備

 航宙装備は、先の襲撃で失った艦の補填と、新型艦の極秘建造を並行して行う。

・既存艦

 ハイ級航宙駆逐艦 19隻

 デストリア級航宙重巡洋艦 4隻

・新造艦

 宙雷艇 20隻

 航宙母艦 研究開始

・極秘艦

 新型戦艦 3隻


 なお、補填分のハイ級航宙駆逐艦には対艦火力の増強と装甲の部分的増強を行う。また、潜層実験艦中期型については、改装し後期型への移行を行う。これらの改装は大皇国の監視の及ばぬ場所で極秘に行う。


② 陸上装備

・高出力陽電子砲台…破壊されたものの復元

・戦闘車輛…主として外征用に、年間100輛を生産

・輸送用車両…装備や人員の高速大量輸送可能な車両を必要数整備

・警察車両…治安維持に必要な種類の車両を必要数整備


③ 海上装備

・汎用小型艦 1隻


④ 航空装備

・戦闘機 280機(うち約30機は研究開発用、試作派生型用及び艦載用試験型)

・各種人工衛星 必要数

・偵察機 10機

以上

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